今日はとても良い天気ですね。
と、今ニュースを見たら、同じ関東でも雷雨のところもあるのですね。
こちらも天気が悪くなるのかな…?と思っていたら、あわわ、外から雷の音が聴こえてきましたよ。
というわけで最近観た映画。
■白ゆき姫殺人事件
松たか子主演で映画化もした「告白」と同じに、湊かなえ原作の作品。
「殺人事件」がタイトルに付いている作品って、犯人が誰なのか当てるため、登場人物全員を疑いつつ観てしまうのですが、この作品、犯人当ての推理ものというより、黒澤明の「羅生門」的ですね。
お話は、化粧品会社の美人OL三木典子が殺害される。容疑者として浮上するのが三木典子の同僚OL城野美姫。インターネットやテレビのワイドショーでは、城野美姫が犯人と決めつけるような過激な報道がされてしまうといった内容。
色々な視点で語られる城野美姫や三木典子像が非常に面白いですね。
城野美姫に同情しつつ、逆に菜々緒演じる美人OL三木典子の性格がホント悪くて頭に来る!
が、映画を見終わって気付くのが、三木典子視点での語りがないのですよ(死んじゃってるしね)。
冷静に他の人物の語る三木典子のエピソードについて考えてみると、勘違いされていたり、嫉妬されていただけなのでは…と見方が変わりました。
音楽グループ「芹沢ブラザーズ」の件も、城野美姫はコーヒーカップを見て知ったと言っていたけれど、実はその前からファンだったかもしれないし、狩野里沙子に石鹸を入れたのも本人が勝手にやったことで、三木典子ではないかもしれませんね。
死人に口無しといったことも考えられる面白い内容だなぁ。
■幻肢
名探偵 御手洗潔シリーズで有名なミステリ作家、島田荘司原作の映画化作品。
東野圭吾や伊坂幸太郎の作品を原作とした映画って沢山あるけれど、島田荘司の原作としては初!
島田荘司が映像化を許さない的なこともあったと思うのですが、単純に、島田荘司の原作に比べて、東野圭吾や伊坂幸太郎の作品って映像化しやすい内容なのでしょうね。
島田荘司って、少々荒唐無稽なことを力技の文章で納得させてしまうといった感じだし、たとえば「斜め屋敷の犯罪」を映像化したことを考えると、もう酷いことになるイメージしかありませんヨ。
などと心配しつつ、今回の作品は映像化を前提として原作を書いたそうです。
お話は、医大に通う雅人が恋人とのドライブ中に事故を起こして恋人が死亡。雅人自身は助かったものの、記憶障害となり、谷村美月演じる恋人の幻肢を観てしまうといった内容。
原作は未読なのですが(文庫化したら読みます…)、映画版と男女の立場が逆のようですね。
今までの作品から考えて、島田荘司の場合、女性があのような行動をとりそうだなと思いつつ(車内での最後の行動とかね)、とっても良い映画でしたね。
でも、谷村美月演じる彼女はすごいな。
今後また彼氏の車に乗るの、怖くはないのかしら…?
そうそう、3月に同じく島田荘司原作の御手洗潔のドラマがテレビで放送されましたね。
もちろん観たのですが、好きな原作の映像化なのでハラハラドキドキでいっぱいでしたヨ。
出来れば、御手洗の演説シーンがあったり、もう少しエキセントリックな感じがあっても良かったかも。
あと、ハムスターが向日葵の種を食べることを話すシーン。
坂井真紀演じる刑事に石岡君が「知らないの?」と聞いていましたが、そこは石岡君も「御手洗!そうなのかい!?」と言わないと!そして御手洗にウンザリしてほしかった!
と、このような感じに好きな作品の映像化って色々と言いたくなるけれど、そういったところを含めて面白いのですヨ。
お話の最後に「山高帽のイカロス」にも触れられていましたが、視聴率的にどうなんでしょう…?
「山高帽のイカロス」の映像化、ぜひ観てみたいな。