今日はホント涼しいですね。
また土曜日くらいには暑くなるそうで、とっても恐ろしい…。
というわけで、岩井俊二監督の初長編アニメ作品「花とアリス殺人事件」。
少し前にBlu-rayが発売されたので購入しましたよ。
劇場公開版からいくつか修正した絵もあるそうだけれど、早速、観たところ、それがどこなのか解らなかった…!
とにかく、岩井俊二監督の長編作品として久しぶりにものすごく面白い作品でしたね。
本編とは別に特典ディスクが付いていて、そちらも観ました。
岩井俊二監督や主演の二人、高畑勲監督、新海誠監督のインタビューなどが収録されていてとても面白かったのですが、個人的にはアニメトレース前の実写映像も収録してほしかったな。
そのインタビューの中で岩井監督が、他の方にロトスコープをあまり使ってほしくはないと言っていたけれど、アニメーション制作者で使う人は流石にいないんじゃないかな。
たとえば宮崎駿監督のアニメーションなど、90度近い壁をワーって走って登ったり現実ではありえない動きをするじゃないですか。
そういったところが本来のアニメーションの魅力だと思うのですよね。
いや、CMなどの短い映像では使う作家さんはいるような気もするけれど。
個人的に一番面白かったのが高畑勲監督のインタビュー。
高畑勲監督は「火垂るの墓」や「おもひでぽろぽろ」、「かぐや姫の物語」のアニメーション映画の監督として有名ですが、岩井俊二の遠い親戚なのですよね。
かなり昔、岩井俊二監督の本で大学時代に高畑勲監督と会ったという話を読んだ事があります。
映画の道に進みたいということで親戚に連れられて会いに行ったそうですが、その時、結構、厳しいことを言われたそうです(ちょこっと記憶が曖昧だけれど、全体的にあんまりプラスな内容ではなかった)。
たぶん、若い人って自分の能力をやや過大評価しすぎるところがある。
ということを大人は知っている。
映画監督になど簡単になれるものではないよ、大変だよ。といったことを高畑勲監督が言ったのかと思っていたのですが、今回の高畑勲監督のインタビューを訊くと、それとはちょこっとイメージが違いました。
なんでも、岩井俊二青年は大学時代に制作した自主制作映画を持っていったそうです。
帰った後にその映画を観たらとっても面白くて、これだったらすぐにどこでも仕事が出来ると思ったとのこと。
その話は当時の岩井俊二に伝わったのでしょうかね?
とにかく、個人的なイメージとして、高畑勲監督はもっと気難しい人で、ロトスコープについての嫌みなんかも言うんじゃないかと思っていたけれど、そのようなこともなく、喋っている姿が本当に魅力的な人ですね。