ニルヴァーナのカート・コバーンを題材とした映画って沢山ありますよね。
12月には嫁のコートニー・ラブがカート・コバーンが殺したという昔からある噂を題材とした映画も公開するそうですよ。
一体、何本映画が作られるんだ…!?と思いつつも、今年公開されたドキュメント映画「COBAIN モンタージュ・オブ・ヘック」を観ました。
なんでもこの映画、カート・コバーンの娘さんのフランシス・ビーン・コバーンさんも制作に関わっているとのこと。
映画は家族を中心とした内容となっていて、生前のカート・コバーンについて語るのは両親や妹、元ガールフレンドなどの身近な人物だけです。
カート・コバーンの父、ドン・コバーンさんをはじめて観たのですが、想像とは違って理性的な方でしたね(もっとアメリカンなマッチョでキツい性格の人物だと思っていた)。
映画は幼い頃のカート・コバーンが両親と一緒に幸せな様子で楽しんでいるホームビデオ映像から始まり、その後の両親の離婚、コートニー・ラブとの結婚、娘の誕生と続き、最後はコートニー・ラブ自身が語る浮気未遂のお話になるのですね。
コートニー・ラブが浮気をしようと思ったすぐ後に最初の自殺未遂をされてしまった…、絶対に気付かれていないはずなのに…といったことを話していたけれど、コートニー・ラブさんは感情が思いっきり表に出るタイプにも思えるし、浮気相手のことを考えてルンルン気分(死語)になっていたのでは…。
とにかく、両親の離婚と同じように、コートニー・ラブに見捨てられる恐怖でいっぱいになってしまったのですかね?
そのようなことも考えられる映画の内容でした。
というわけで、カート・コバーン「Montage Of Heck: The Home Recordings」。
映画内でカート・コバーンの制作した未発表音源が沢山使われていて、少し前にその音源をまとめたCDが発売されました。
やや気味の悪くも印象的なジャケットの絵はカート・コバーンが描いたものですね。
映画の中でも沢山のアート作品が観られたけれど、自宅で音楽はもちろんのこと、絵を描いたり、構想などをメモしたりするのが好きだったようですね。
このCD自体も自宅にて4トラックに録音した音源集で、ニルヴァーナの曲として発表されている曲のデモ音源や、ニルヴァーナの曲になっていたと思われるアイデア的な音源、初期BECKシングルのB面に入っていそうなコラージュ音源など、基本ギター弾き語りながらバラエティ豊かな内容となっています。
あと、ビートルズの有名な曲のカヴァー音源として「And I Love Her」も収録されています。
カート・コバーンが歌うと、原曲に比べて憂鬱な感じが増しますね。
「The Happy Guitar」や「Sappy [Early Demo]」などは、昔から有名なブートレグCDで出回っていたけれど、「Clean Up Before She Comes [Early Demo]」や「Do Re Mi [Medley]」は、ニルヴァーナのボックスとは別ヴァージョンを聴くこと出来ますね。
「Burn The Rain」のように素敵なメロディの曲や、「Poison’s Gone」のようにニルヴァーナの楽曲として完成形をイメージすることの出来る曲もあったり楽しいのですが、やっぱり印象的なのが最後の「Do Re Mi [Medley]」。
この曲、歌い方がどことなくR.E.M.のマイケル・スタイプっぽいですよね。
仮にカート・コバーンが生きていたのなら、徐々に轟音ギターのスタイルの曲から脱却、もう少しR.E.M.っぽいアプローチになっていたのかな?
そういえば、デイヴ・グロールの1stアルバム「Foo Fighters」に収録されている「Alone + Easy Target」と「Exhausted」の2曲がニルヴァーナの曲としてレコーディングする予定もあったそうです。
もしかしたら、ニルヴァーナのドラマーであったデイヴ・グロールの曲がニルヴァーナのアルバムに収録されることもあったかもしれませんね。
初期の荒々しさがなくなった!とか、デイヴ・グロールの曲なんて聴きたくない!などと酷評もされそうだけれど、「IN UTERO」後の変化したニルヴァーナを聴いてみたかったな。
どの道、数枚のアルバムを出してニルヴァーナは解散してそうだとも思いつつ、今頃再結成をして「Never mind」の再現ライブなんてやっていたかもね。
そうそう、今、思い出したけれど、2012年にこのようなニュースがあったのですよ。
ホールの元ギタリスト、「カート・コバーンは死の直前までソロ・アルバムを制作していた」
http://npn.co.jp/article/detail/50397332/
「(ニルヴァーナ以外の)色んな人たちと作業していた」というのが気になるな。